2017年01月19日

講師からのご回答 【第3講 窪寺俊之先生】

臨床仏教公開講座では受講者の皆さまからのご質問を募集し、講師の方にご回答をいただいています。
第3講にご出講をいただきました、聖学院大学大学院客員教授・窪寺俊之先生のご回答をご覧下さい。

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【質問1】
日本において、外国のようなチャプレンのいる施設はどのくらいありますか。

【回答】
私の知る限りでの情報ですが、アメリカ、英国、ドイツ、カナダ、オーストラリアなどでは、チャプレンがどこの病院にも常駐しています。そのチャプレンの身分や配置の仕方は国によって異なります。アメリカの場合、病院評価機構があり、チャプレンの居ない病院は患者さんへのケアの質が低く評価されます。そこで病院はチャプレンを置かざるを得ない社会環境です。ドイツの場合は、(例えば、ルーテル派)が自分の教派のチャプレンを病院に派遣しています。

日本ではチャプレンを配置している病院の数は、30病院位だと思います。米国では3000位のレベルです。


【質問2】
無宗教の人が死を迎えるとき、どのようなケアをすれば効果的なのでしょうか

【回答】
無宗教の人の対応には、特に宗教的ケアを求める人と求めない人がいます。死を間近にして宗教的ケアを求める人がいますが、そうでない人にも、人として最大限の尊敬と優しさや思いやりをこめたケアをします。傾聴が一つの大切なケアだと理解しています。


【質問3】
ご自身がスピリチュアルなケアを必要とされるときはありますか。
 
【回答】
自分自身のケアは非常に大切なテーマだと思います。ケアする人が心の準備ができていないとよいケアができないからです。私は心身の健康に気をつかっています。一つは食べ物、睡眠、運動です。それに信頼と愛のある家庭の大切さを感じています。ストレスを持たないように人間関係を大切にすることにも気を使っています。また、自分の魂の問題は、教会生活を大切にしています。人間の生は、いろいろ問題が起きてきますが、自分ひとりで悩まずに神仏に頼ることで救われます。



【感想】
大変勉強になりました。自分自身が寄り添うことができるのか、深く考えさせられる時間でした。いかに心が大切であるということを学ばせていただきました。

【回答】
貴重なご感想をいただき感謝申し上げます。「寄り添う」ことの難しさを私自身が毎日感じています。傷付いた人や重荷をもつ人に寄り添うためには、優しさや思いやりの心が不可決だと感じています。自分自身の心を調えることの必要を毎日感じています。ご感想をありがとうございました。


【感想】
私たち宗教者はいかに生きて、いかに死にゆくか、一人一人の気持ちに寄り添って一緒に答えを見出すことができたら幸いだと思いました。

【回答】
貴重なご感想をいただき感謝申し上げます。「寄り添う」ことの難しさを私自身が毎日感じています。宗教者に特に必要なのは、神仏への信仰心ではないかと感じています。弱く、脆く、自己中心な自分を抱えている自分が神仏の愛や慈悲に支えられていることの自覚が自分の原点かと考えます。ご感想をありがとうございました。


【感想】
つらい体験がスピリチュアルを育て、神と親しくなっていくのか・・つらさの意味なのか、と最近思っておりました。それは神さまに愛されているのか、ということを思いたいです。私はみすずの「こころ」という詩も好きです。もっとお話しをお伺いさせていただきたかったです。素晴らしいご講義をありがとうございました。
【回答】
貴重なご感想をいただき感謝申し上げます。辛い体験があるから神仏を求めると考えます。また、自然に触れることでいのちの回帰を悟る機会になるかもしれません。また、美しい音楽に触れることで魂の深みが揺すぶられることも、スピリチュアルな体験だと思います。ご指摘の金子みすゞの作品は、童謡詩ですが、魂の声を聴く思いになります。スピリチュアリティを育てるには、「いのち」感動する体験が大切なのかもしれないと思っています。ご感想をありがとうございました。
posted by 全青協 at 10:23| Comment(0) | 公開講座