2015年03月27日

第2期臨床仏教公開講座 第9講開催報告

2015年2月4日、臨床仏教公開講座第9講は、心身めざめ内観センター主宰・千石真理先生をお招きし、「仏教チャプレンの役割―生老病死の現場に関わる仏教者―」というテーマでお話しいただきました。

欧米では、病院や老人ホーム、刑務所などで心のケアにあたる「チャプレン」と呼ばれる宗教者の存在があります。宗教アレルギーの強い日本において、今、求められる仏教者のあり方とその信念とはどのようなものでしょうか。
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病院チャプレンの役割について、先生は、「医療チームの一員として不安や悩みごとを傾聴させていただくなかで、患者さんのスピリチュアルペインを取り除き、安らかな旅立ちへ向けて寄り添うこと」と述べられ、医療従事者とチャプレンが協力し合いながら、患者さんやご家族の心のケアを行う様をご説明下さいました。
そして、チャプレンの心得としては、「しっかりとした信仰・死生観をもった上で、それを押し付けることなく相手を尊重すること」を挙げられました。欧米では、チャプレンの教育制度が整備され、その取り組みも広く認知されているそうです。

ひるがえって日本では、死を「医療の敗北」と捉える医療従事者が大半を占め、「仏教者が日本の病院で心のケアに携わるということはとても厳しい状況です」と、現状を踏まえて今後の課題について指摘されました。

「人が心安らかに亡くなるためには宗教の力が必要だと思います。だからこそ今、私たち仏教者の生き方が問われているのではないでしょうか。講座で学びながら、仏教者として果たすべき役割を考えていただければ」という先生のメッセージに、「寺院での取り組みや、僧侶として持つべき心構えを、改めて見つめ直していかなければいけない」と感じた受講生も多かったようです。
posted by 全青協 at 18:22| Comment(0) | 公開講座

2015年03月23日

第2期臨床仏教公開講座 第8講開催報告

2015年1月21日、臨床仏教公開講座第8講は心といのちを考える会会長・袴田俊英先生をお招きし、「宗教なき時代に―過疎化・孤立化に向き合う―」というテーマでお話しいただきました。
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秋田県は日本のなかでも、特に高齢化率・自死率が高いことで知られています。袴田先生によると、昭和40年代に1つのターニングポイントがあったのだそうです。「当時、推進された所得倍増計画や農村・家屋の近代化により、それまで共同で行われてきた農作業が効率化され、人々の格差が広がりました。また、都市部への出稼ぎが増え、人々のつながりが薄くなったことで、助け合う社会を失い、自死率が増加する要因となったのではないでしょうか」と、現在起きている社会問題の根源について見解を述べられました。


また、マックス・ウェーバーやジャン・カルバンから、資本主義の成り立ちをひもとくことで、効率性・利益優先の社会が形成されていった過程について説明していただきました。先生は、「アメリカ型資本主義の導入によって、それまで日本では当たり前であった年功序列や終身雇用といった仕組みが排除されていきました」と指摘し、「利益ばかりを追い求める宗教なき資本主義が広がったために、現代のような働きにくく生きづらい社会へとつながったのでは」と考察されました。


先生は最後に、「出家とは深山幽谷で生きるものではない。社会のなかにありながら違う価値観で生きるものである」という言葉を紹介。受講生へ向けて、「経済偏重の現代社会において、社会の価値観とは異なる価値観をもって、苦の問題に向き合ってください」と、仏教者としての心構えを指南いただきました。
posted by 全青協 at 10:26| Comment(0) | 公開講座

2015年03月10日

第1期臨床仏教師養成プログラム最終考査結果及び資格認定式のお知らせ

2015年1月28日(水)に、第1期臨床仏教師養成プログラムの最終考査を開催いたしました。資格認定委員会において慎重に協議を重ねた結果、この度6名の方が臨床仏教師として正式に認定されました。
つきましては、下記の通り認定式を執り行います。当日は、国立台湾大学附属病院 陳 榮基教授による記念講演を予定しております。また、台湾で臨床仏教宗教師を育成する仏教華連基金会と臨床仏教研究所の協働調印式も予定しております。
どなたでもご参加頂けますので、事務局宛、メール、お電話等でお申し込み下さい。

日 時:2015年4月21日(火)13:30〜16:30
会 場:東京グランドホテル 4F 芙蓉の間
参加費:無 料
定 員:70名(申し込み順)
締 切:4月10日(金)

※これまで講座を受講された方には、別途書面にて近日中にご案内させていただきます。
posted by 全青協 at 09:48| Comment(0) | お知らせ